活字では伝わりにくいと思うけど、青沼さんはとてもエネルギッシュにしゃべる人だ。まるで、初めての冒険旅行から戻ってきた少年のように、全身で感情を表しながらしゃべりまくる。だから本当は青沼さんの発言のほとんどすべてを大きな文字にして、さらにコメントの最後に〈!マーク〉や(大笑)をたくさんつけたかったくらい(そうすると読みにくくなるので遠慮しました)。
そんな熱血漢の青沼さんが、初ディレクターとして作った作品が『マーヴェラス〜もうひとつの宝島〜』。このゲーム、知ってる? きっと知らない人のほうが多いんだろうな。
何せ、N64が発売された4か月後に、スーパーファミコンのソフトとして世に出たタイトルなのだ。世間では、「これからのゲームは3Dだよね」とか「今度のゲームはポリゴンがうんちゃらかんちゃらだ」なんて言われている中で、2Dの新作アクションアドベンチャーゲームとしてひっそりと登場。たぶんCMは放送されなかったし(記憶にありません)、ニンドリ(当時は64ドリーム)でもほとんど取り上げることがなかったタイトルなのだ(ごめんなさい、青沼さん!)。だから、もしキミが『マーヴェラス』を知っているなら、かなりのゲーム通ということで、自慢してもいいかもしんない。
さて、この『マーヴェラス』、3人の少年たちが協力し合って、海賊が隠した秘宝をめぐって冒険したり、さらわれた美人の先生を助けにいくのがゲームの本筋。わかりやすく言うと、『ゼルダ』のアクションアドベンチャーと『平成新・鬼ヶ島』のテキストアドベンチャーの要素が楽しめるゲームだったのだ。冒険の舞台に登場するのは、「洞窟」や「海賊船」、そして「海」などなど。何より「謎解き」が満載のゲームだったんだけど、ここまで書くとおわかりですよね。そう、『マーヴェラス』は、『風のタクト』や今回の『夢幻の砂時計』の原点とも言えるようなソフトだったんですね。
テトラはもともと海賊の頭だし、『夢幻の砂時計』にも海賊船はもちろん登場する。さぞかし青沼さんは、海賊にあこがれてるんだろうなと思ったら、「どちらかと言うと、時代劇とかが大好きで、武士の生き方にあこがれているんです」という意外な答え。でもそれ、わかる気がする。
武士道とは、カンタンに言うと「主君に忠義を尽くし、自己を顧みない」こと。とっても長い開発期間の後に『トワイライトプリンセス』が完成しても、休暇をとって遊びに行くようなこともせずに『夢幻の砂時計』の開発にかかわった青沼さんにどこか通じるところがありますよね。しかも、主君(宮本さんのことです)に、「ええやん、これ」と喜んでもらうために頑張っているところも。それはさておき、ここで青沼さんにご提案。
『マーヴェラス』をバーチャルコンソールで出しませんか? もともとこのゲームは、スーパーファミコンのCD-ROMソフトとして作られていたとかで、当時の任天堂ソフトとしては珍しいムービーも制作していたんですよね(最終的に、CD-ROMではなくロムカセットで発売されたので、ムービーは未収録)。そんなお宝映像も入った 『マーヴェラス』がWiiで遊べるようになると、喜ぶ人も多いと思うんですけどね。 (サオヘン)
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