サブタイトルが決定した理由とは?
─ サブタイトルの『暁の女神』は当初から決まっていたんですか?
成広 今作の物語のベースにあるのは、サブタイトルにもある「女神」の存在を絡めながら、人間がもともと内に持っている「闘い」の本能のようなものを、ラグズとベオクの対立といった中で、人間の普遍的な要素として描こうとしているわけです。テリウス大陸というか、今作の世界を創ったのが女神ですので、『蒼炎』ではその前半部を描いたわけです。でも、今作ではこの世界がどうして出来たのか、ということまで描くという意味で、キーとしては「女神」をサブタイトルにつけるのがふさわしいということになったんです。
─ 「黄昏」に対する「暁」で、『トワイライトプリンセス』の逆をいったということはないんですね?(笑)
前田 ああ、なるほど!(笑)
成広 そう言えばそうですね。
山上 全然気がつきませんでした(笑)。
─ あと、『蒼炎』は青、『暁』は赤のイメージがありますよね。
前田 (ちょっと照れくさそうに)いろいろタイトルのネタを出していたときに、前作が青なら、次は赤だよねという話は確かにありました。
一同 (笑)
『暁の女神』のテーマ
↑テリウス大陸に生きるラグズ(獣人)とベオク(人間)。この対立が『暁の女神』の大きなテーマになっている
言葉づかいがちょっと荒々しくなった今作
─ 『蒼炎』を最後まで遊ぶと、残された謎もかなりあって、前作をプレイした人たちは「続編が出るのかなあ」と感じたと思うんです。その意味で、続編を意識していたわけですか?
成広 それはまったくないです。『蒼炎』は『蒼炎』で完結してますし、今回の『暁の女神』からプレイしても、まったく問題のない作りにしています。
 世界観は共通していますけど、『蒼炎』をプレイしていないとわからない部分はまったくないんですね。
成広 もともとこのシリーズは、プレイヤーに想像の余地を必ず残すようにしているんです。ファミコン時代は容量が足りなかったので、そんな作りをしてたんですけど(笑)。ハッキリ明確な答えを用意するようなことは、あえて避けるようにして作るのが『FE』の伝統なんですね。
─ 前田さんがシナリオを書くにあたって気をつかったところは?
前田 前作でも登場したキャラクターたちの歴史、ある人物は田舎に帰って畑仕事をしていたり、またある人物は…というふうに、登場人物ひとりひとりがどんなふうに生きてきたのか、また今回の戦いにどのようにかかわっていくのか、という物語背景に気を遣いました。前作での味方が敵になったり、敵が味方になったり。あと、会話表現がこれまでよりはちょっときつめになっています。
山上 「戦争やってるのに、こんな柔らかい言葉を使うかよ」ってことがあったりしますよね(笑)。緊迫している状況では、言葉づかいは当然荒くなってしまうわけです。そのへんはリアルな表現にしたということで、決して下品にしたわけではないので、ご安心ください。
Wiiで遊べる前作
↑05年に発売された前作の『蒼炎の軌跡』。Wiiではゲームキューブのソフトも遊べるので、未プレイの人はぜひやってみて!
前作の1.5倍のキャラが登場
─ ところで、前作に登場したキャラクターはほぼ全員登場するんですか?
樋口 それはやってからのお楽しみということで(笑)。
─ じゃあ質問を変えて。どのくらいのキャラが出てくるんですか?
樋口 味方になるキャラだけでも、かなり多いです。キャラの総数で言うと、前作の1.5倍くらいは出てきますね。それでいて、キャラクターはできるだけかぶらないようにしていますので、自分で使ってみたいというキャラクターはきっと見つかると思います。
山上 でも、そろそろ名前も枯渇してくるんじゃないかと(笑)。
一同 (笑)
─ 名前はどうやって考えているんですか?
成広 スタッフが考えたりとか…。まず素案を出して、ほかのキャラとかぶっていないかとかをチェックしたり、例えば「ア」から始まる名前ばかりになっていないかとかを確認するようにしています。何より、認識しやすい名前にすることが大事なんですね。
─ キャラクターの名前はほとんど6文字以内ですよね。
成広 そこはそろそろ変えてもいいかな。ファミコンの中でギリギリ使える文字数がいまだに生きてるんです(笑)。
一同 (笑)
成広 容量の少ないファミコン版を作っているころは、1文字でもどうやって削ろうかと考えてやっていたんです。それに表示エリアも狭いので、短い名前にせざるを得なかったんです。だから、タップリ容量が使える今の時代は、別にそんなところで苦労する必要はないんですけどね。
樋口 でも、ファミコンから続いているシリーズなので、『紋章の謎』(1993年)のカインとアベルのような、緑色と赤色のキャラクターがいて、赤のほうが「力」が強いという伝統は、今作でも脈々と続いています(笑)。そのへんは、これまで遊んでいただいたユーザーさんにはすごくわかりやすいかなと思っています。
山上 初心者の方のためにもあえて言いますけど、知らなくても、しっかりプレイできますので、ご安心ください(笑)。

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