
─ 宮本さんがいちばん注目しているWiiソフトは何ですか?
宮本 (考えてから力強く)E3でサオさんから言われたソフトは本気でつくってます!
─ E3の任天堂プレス発表会の後、Wiiはすばらしいけれど、任天堂らしい、サプライズのあるWiiソフトを見てみたかったという話をしたんですよね。
宮本 うん。内容についてはまだお話できませんけど、まったく新しいものをつくるので、もう少し待ってください(笑)。ただ、やっぱり今は『Wii Sports』の「テニス」ですね。ユーザー層が幅広くて、みんなが率直に「おもしろそう」って言ってる、あの注目のされ方は珍しいですよ。ゲームをする人、しない人、関係なく飛びついてくる姿を見ていると、『スーパーマリオ』に匹敵するかなって思うくらい、それほどわかりやすいゲームです。そういう意味でも、いちばん注目しているのは「テニス」ですね。今年のE3に向けて、去年の秋くらいから「『テニス』をメインでいくぞ」って岩田も僕も言ってたんやけど、NOA(ニンテンドーオブアメリカ)にその話をしても半信半疑で(笑)。そこで、京都にNOAの役員全員に集まってもらったときに、実際に触ってもらったんです。そこで初めて「これはおもしろい」ってわかってもらったんですよ。けど、「テニス」に限らず、どのWiiソフトもおもしろいですよ。
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↑誰でもカンタンに遊べて奥が深い『テニス』
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─ すべてが新鮮ですしね。
宮本 うん。Wiiに限らない話ですけど、ゲームをしばらく遊んだ後って、ちょっと飽きるじゃないですか。でも、Wiiの場合は、1週間もやらないでいると週末くらいには遊びたくなってくるし、とくに友達が来たときは(うれしそうな表情で)「よく来た、よく来た」って思えるようなところがあるんです(笑)。据え置き型ゲーム機の重要な機能は、やっぱり友達を招くっていうことだと思うんですよね。ひとりだけで下宿で遊んでるような人は違うかもしれへんけど、下宿先でも結構盛り上がると思うし、接客用としてもWiiはかなりいいと思いますね。
─ 彼女を下宿に連れ込むのにも、うってつけだったりして?(笑)。
宮本 連れ込むとか、そういうことではないですよ(笑)。家族連れでも、人を家に呼び込む可能性がすごく高い。しかも、家に遊びに来ている人によって、接待道具としてこのソフトを出したほうがいいとかってあるでしょ?
─ ありますね。
宮本 Wiiには、その人のレベルに応じた豊富なラインナップもあります。そういった意味では多彩なモノが出てきて、それでいて多彩である意味のあるハードやと思いますね。
─ DSでいうところの『脳トレ』といったようなものとかも。
宮本 そう。「テニス」も、その気配が少しあるとは思うんですけど、もっと意外な発明っていうのが、1年後くらいに出てくると思いますよ。
─ それは、さっき話題になったソフトなんですね。
宮本 それをやれないとトップではいられへんっていうことですから。それをやるのが仕事なんでね。
─ そういえば、経営説明会でもWiiのほかに夢中になっているモノが1つあるって、おっしゃってましたよね。
宮本 あー。それとはまた違う(笑)。
─ 違うんですかぁ!? ズバリそれは何ですか?
宮本 まだ本当に言えないんですよ。けどね、3年ほど前に糸井(重里)さんと僕の間でブームだったものって何かご存じですか?
─ えーっと、『キャベツ』!(幻のソフト。詳しくは次号で)
宮本 ブーッ!(ニヤッと笑って)電子辞書。
─ 普通の電子辞書ですか?
宮本 うん。電子辞書っておもろいんですよ。こういう日常生活の中というか、マイブーム的に遊んでいるモノが商品にできるっていう流れが、DSでできてきたんで。あ、僕が電子辞書をつくってるわけじゃないですけどね(笑)。
─ これまでは、ゲーム機はゲーム機だったわけですけど、これからはゲーム機とは無縁だったようなものが、どんどん融合するような時代になったということですね。
宮本 そうですね。例えば、“戦争と兵器”みたいな重いテーマが無いとゲーム向きじゃないと思われてきたけど、“ちょっとお料理に凝ってて”みたいなものでも、DSだったら格好のネタになったりするわけですよね。昔のファミコン時代は“ちょっとお料理に凝ってて”っていっても、料理とゲーム市場が合う可能性は無かったですよね。でも、DSで考えると料理っていうのは大きなマーケットに見えるんですよ。これってDSというハードの特性や実際に料理に使えそうっていう機能、そして、そういったことに興味を持ちそうなお客さんがいるっていう実感が見えてきたということなんです。そのようなことをGC上でやってって言われても、GCと料理する人のつながりが見えなかったんです。
─ でも、Wiiはいろんな人とつながるようになると。
宮本 そうなるように、頑張りたいですね(笑)。
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↑宮本さんオススメの『しゃべる! DSお料理ナビ』
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─ そのDSがWiiとつながったときに、例えば『お料理ナビ』の料理データをWiiに送信してムービー再生するとか、いろいろな連動も考えられますよね?
宮本 それはいろいろできますよ。WiiとDSっていうのは、今DSで遊んでいる状態と同じように自然につながるわけですからね。あえてコネクティビティとは言ってないですけど、今度はコネクティビティが簡単にできるためのハードでもありますから。その出口がインターネットにつながっているということは、いろいろな可能性を秘めています。何かをしようと思ったときに、すべての環境がそろっているっていうのはすごく大事なことなんです。
─ これまでは、ケーブルを用意してつなぐとか、面倒なことも多かったわけですが、今回はとくに意識しなくても自然につながっていくということですね。
宮本 そうです。ちょっと前に社員旅行に行って、電車の中で3人で『役満DS』をやるってなったとき、いつのまにか面子が4人になっているわけですよ(笑)。結局、最後まで誰が入ってきたのかわかっていない。誰かが麻雀を一緒にやって帰っていったんです(笑)。まぁ、もともと任天堂の社員旅行の車両というのは、「誰かが何かやってないかな?」って感じでダウンロードプレイを選んだら「あ、麻雀に誘われた」とか、いろんなヤツがいるんですけど(笑)。でも、それってDSの電源を入れてダウンロードプレイを選んだら、自然に誘われたわけですよね。つまり、インターネットにつながっているような状態が、その車両にあったわけなんです。そう考えると、Wiiでもいろんなことが起こるんじゃないかなって思えますよね。
─ なるほど。つながりでいえば、次号ではファミコンからWiiへとつながっていく軌跡なんかも、お話してもらえればなと思います。
宮本 うん。でも、あまり話を大きくしないでね(笑)。
─ (笑)。では今号の最後の質問ですが、最近食べておいしかったものって何ですか?
宮本 またそれ?(笑)う〜ん…もうちょっと、考えさせてもらえます?(笑)
一同 (笑)
インタビューは後編に続きます!
- Wiiまでをファミコンから振り返る
宮本さんが付ける歴代ハードのキャッチフレーズとは?
- あのソフトはどうなった?
『マリオ64-2』『キャベツ』『マリオ128』などなど…
- ニンドリ恒例企画「一問一答」
宮本さんにとって岩田社長とはどんな存在なのか
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↑コネクティビティはGCとGBアドバンスの大きなテーマだった
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